健康害する女性の低体重・低栄養は「疾患」、肥満学会が位置付け…基準定め治療や予防法を確立

投稿日 2025年4月18日 19:11:00 （医療総合）

　若い女性のやせ過ぎや偏食が深刻化する中、日本肥満学会は、女性の低体重や低栄養が招く健康障害を新たな疾患として位置付ける方針を発表した。日本産科婦人科学会など５学会と連携し、診断基準を定め、食事や運動による治療や予防法の確立を目指す。

　新たな疾患の名称は「女性の低体重・低栄養症候群（ＦＵＳ）」。該当する症状は▽骨密度の低下や骨粗しょう症▽月経周期の異常▽貧血▽筋肉量や筋力の低下▽ 倦怠（けんたい） 感や睡眠障害▽集中力の低下▽肌質や髪質の低下――など。１８歳から閉経前までの女性を対象とする。

　２０２３年の国民健康・栄養調査によると、体格指数（ＢＭＩ）が１８・５未満の低体重の女性は、２０歳代は２４・４％、３０歳代は１７・９％にのぼった。先進国の中でも特に割合が高い水準だという。日本ではＳＮＳなどのメディアを通じて「やせイコール美」という価値観が浸透し、やせ願望を持つ女性が少なくないことが背景にある。

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