［医療ルネサンス］アルコールのリスク＜２＞減酒薬服用　少量でも満足

投稿日 2025年4月23日 05:00:00 （医療総合）

飲み忘れないようケースに入れて携帯している減酒薬を手にする鈴木さん

　アルコール依存症の治療は酒を一切断つ「断酒」が基本だ。軽症の場合は目標を立てて量を減らす「減酒」という選択肢もある。この減酒を手助けする初の薬が２０１９年に登場した。

　横浜市中区の会社員、鈴木洋輔さん（４８）は昨年１１月から減酒治療に取り組んでいる。酒を飲む１～２時間前に、減酒薬のセリンクロを服用すると、ビールならジョッキ２杯ほどで満足した気分になる。以前の３分の１の量だ。この薬は、陶酔感などをもたらす神経の働きを抑え、飲酒欲求を抑制する効果がある。

　従来の薬は、断酒を続けるため、酒を飲まずに済むよう予防的に毎日服用するもので、長期の服用が必要になる。また、効果が緩やかで、本人に酒をやめたいという意思が強くないと、飲酒欲求が低下せず、治療が続かない課題がある。

　鈴木さんが酒

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