［医療ルネサンス］アルコールのリスク＜５＞遺伝子検査　体質知る

投稿日 2025年4月28日 05:00:00 （医療総合）

　「すぐ顔が赤くなる」「いくら飲んでも変わらない」「二日酔いがひどい」……。酒に対する体質の違いは、アルコールを分解する酵素の働き具合に個人差があるためだ。酵素の働きをつかさどる遺伝子のタイプの違いによって差が出る。この遺伝子を調べ、飲み過ぎや飲酒習慣を見直す取り組みが進んでいる。

　横浜市の情報システム企業「エクサ」で昨年秋、社員を対象とした酒の飲み方についての勉強会が開かれ、約７０人の参加者に「ノミティ」という検査キットが配られた。大きめの綿棒のような器具を口の中に入れ、先端のスポンジに唾液を含ませる。台紙にこのスポンジを押し当て、検査会社へ郵送すると、１～２週間で結果が出る。

　アルコールは酵素により２段階で分解される。まずアセトアルデヒドという二日酔いの原因物質になり、さらに無害な酢酸へと変わる。アルコールの分解スピードが遅いと酔いが抜けにくく、アセトアルデヒドの分解が遅ければ、頭痛や吐き気などの症状が表れる。

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