［医療ルネサンス］シリーズ薬　医療費を考える＜２＞新薬値付け方式　疑問の声

投稿日 2025年5月8日 05:00:00 （医療総合）

薬の値段が議論される中央社会保険医療協議会（４月、東京都内で）

　少しでも自立して過ごしたい――。そう願う患者の期待が高まる中、２０２３年１２月、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」が公的医療保険で認められた。

　脳内の異常なたんぱく質を除去し、病状の進行を抑える初の薬で、エーザイが開発した。薬価（公定価格）は体重５０キロの場合は年２９８万円だが、高額療養費制度で自己負担は抑えられる。一般所得層の７０歳以上では、年１４万４０００円だ。

　東京都健康長寿医療センターでは、これまで１０８人がこの薬の治療を受けた。脳神経内科医長の井原涼子さんは、「治療期間は最長の患者でもまだ１年半弱。値段に見合った効果があるかが分かるのはこれから」とする。

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