脳ドック　受診を推奨されるのはどんな人？…費用は通常４万～５万円ほど

　脳ドックは日本で独自に発展した脳の健康診断です。年間約１０万人が死亡する脳疾患の多くは発症前の自覚症状がほとんどないため、リスクが高い人は定期的な受診が望ましいです。（冬木晶）

　脳ドックでは、複数の検査を組み合わせて病気の兆候を探します。

　ドーナツ状の磁気共鳴画像（ＭＲＩ）装置に入って行う「頭部ＭＲＩ検査」では、脳の断面図から脳 梗塞（こうそく） や脳腫瘍の有無などを調べ、ある場合は大きさを突き止めます。無症状の「かくれ脳梗塞」を放置すると、重い脳梗塞に進行する危険があります。

　ＭＲＩ装置を使って脳血管を立体的に撮影するのが、「頭部ＭＲＡ検査」です。くも膜下出血の原因となる血管のこぶ「脳動脈 瘤（りゅう） 」や、脳梗塞につながる血管の 狭窄（きょうさく） 、 閉塞（へいそく） を調べます。

　脳梗塞のリスクとなる首の血管の動脈硬化や、血栓（血の固まり）を超音波で探る「 頸（けい） 部血管エコー検査」も重要です。ほかには、心臓の血流を悪くする不整脈がないかを確かめる心電図検査も行います。生じた血栓が脳血管に詰まると脳梗塞を引き起こすためです。

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