送迎接待　５年で９００回超…わかもと製薬　院長退任後も便宜

投稿日 2025年6月12日 05:00:00 （医療総合）

　取引先の病院の院長を送迎接待していたとして東証スタンダード上場の「わかもと製薬」（東京）が業界団体から指導を受けた問題で、同社の送迎回数が、昨春までの直近約５年間で延べ９００回を超えることがわかった。日常的に送迎を繰り返していたとみられる。

　関係者などによると、同社は２０１３年１０月から２４年４月、近畿地方にある病院の院長に対し、自宅と病院の間などの送迎を繰り返していた。このうち、活動日報や送迎車両のＥＴＣ（自動料金収受システム）データで裏付けが取れた１９年８月からの約５年間だけでも、送迎回数は９３６回に上ったという。送迎していたのは、この病院担当の支店の支店長や課長兼担当者だった。

　さらに、この院長が退任後の２４年５月から同８月にも延べ９回にわたり、社有車を使って私物を自宅に届けていた。

　製薬会社などで作る「医療用医薬品製造販売業公正取引協議会」は昨年１２月、こうした行為を、「医薬品の取引を不当に誘引する手段として行われた」と認定。景品表示法に基づく自主規制ルールである公正競争規約に違反するとして、再発防止などを求め

続きを読む