［市川由紀乃さん］卵巣がん（１）腫瘍の発見は由紀さおりさんのおかげ…６時間以上の手術に

　のびやかな声と表現力には定評がある。高校１年の時にＮＨＫのど自慢のチャンピオンとなった。その後、スカウトされて、１９９３年にデビュー。２０１６、１７年には紅白歌合戦にも出場した。

　２３年の夏頃から不調を感じ始めた。生理不順、腰痛、時には鼻血が出る。周りに相談しても「更年期には私もそうだった」などと言われる。自らも安心したい、大丈夫なはず、という思いで、そのままにしていた。

　昨年５月、親交のある歌手の由紀さおりさんと仕事で一緒になった際、「一度、検査を受けたほうがいい」と勧められた。その翌日には、「由紀乃ちゃんはなかなか行かないかもしれないから、私の信頼する先生に連絡しておいたわ」と、婦人科のある東京都内のクリニックを紹介してくれた。

　受診すると、すぐに大学病院に行くよう促された。精密検査の結果、卵巣に腫瘍があるとわかった。「早期に病気を発見できたのは、由紀先輩のおかげです」と振り返る。

　卵巣は骨盤内の深い位置にあり、開腹してみないと腫瘍の状態や性質は確定できない場合もある。治療に専念するため、休養すると発表した。

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