大学病院の経営「危機的」　文科省検討会　病床数見直しなど指摘

投稿日 2025年6月25日 05:00:00 （医療総合）

　文部科学省の有識者検討会は２４日、大学病院の経営改善策などを盛り込んだ報告書案を大筋で了承した。物価高や人件費の増加で「経営が破綻しかねない危機的な状況」とし、病床数の見直しを含めた経営の立て直しや国による財政支援などを求めた。

　報告書案によると、国立大学病院全体の損益が２０２３年度は赤字となり、２４年度には、さらに悪化する見通しとなっている。

　対応策として、人口減や高齢化などの地域事情を踏まえ、それぞれの大学病院が診療科別の病床数や人員配置の見直しなど、事業規模の適正化を進めるよう指摘した。経営改善に向けては、詳しい経営状況の把握と、適切な設備投資の計画が必要だとした。

　一方、国に対しては、補助金のほか、物価高に対応した診療報酬の措置を取る必要性を盛り込んだ。

　このほか、大学病院は「地域医療の最後の 砦（とりで） 」として、地域の医療機関に積極的に医師を派遣するなど地域貢献に主体的に取り組むよう求めた。

Source: yom

続きを読む