フェンタニル摘発　２件　合成麻薬　国内、警察庁長官発表

投稿日 2025年7月4日 05:00:00 （医療総合）

　米国で乱用が社会問題化している合成麻薬「フェンタニル」を巡り、警察庁の楠芳伸長官は３日の定例記者会見で、国内では過去に医療用のフェンタニルを悪用したとする摘発例が２件あることを明らかにした。

　フェンタニルには鎮痛作用があり、国内では医療用に処方されているが、正当な医療行為以外での使用や所持は、麻薬取締法で規制されている。

　警察庁によると、宮城県警は今年１月、フェンタニルを自身に注射したとして、麻酔科医を同法違反容疑で逮捕した。２０２３年には、交際相手にフェンタニルを含む薬剤テープを貼り付けて死亡させたなどとして、警視庁が無職の女を傷害致死容疑などで逮捕している。

　楠長官は「刑事事件として取り扱うべきものがあれば厳正に対処する」と述べ、今後も関係省庁や国際機関と連携し、取り締まりを継続する考えを示した。

疑わしい取引は　速やかに届け出　厚労省通知

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