猛暑が続くと便秘患者増加、大腸に回る水分不足が原因…オリーブ油そうめんにも効果

　消化器を専門にクリニックをやっているので、今年は６月の猛暑から便秘や腹部膨満感を訴える患者さんが増えてきました。十分に水分を取っていないと、大腸に回る水分が足りず硬便になって症状が表れます。快適な排便には、意識して水分を多く取ることが必要ですが、オリーブ油の摂取も役にたちます。夏の便秘対策を考えます。

　会社員の女性Ｋさん（３７）は以前から時々便秘気味になり、腹部膨満感を覚えると、下剤を服用することがありました。今年は６月に気温が上昇した時から症状が悪化したということで来院されました。

　大腸がんを心配されていたので、内視鏡検査をすると、大腸の粘膜が黒っぽくなる大腸黒皮症がわずかにありました。センナやダイオウなど生薬を含む下剤を常用すると、大腸の細胞が死滅して起こるとされています。そこで、便をやわらかくする酸化マグネシウム製剤を処方すると、硬便は改善したものの腹部膨満感は残ったままでした。

　７月に入ってさらに高温の日が続くと、排便困難や腹部膨満感の症状が悪化したと言って来院されました。日々の暮らしについて聞くと、通勤時間は１時間２０分

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