［篠田節子さん］乳がん（３）一段落　今度は腸閉塞に

　２０１８年４月のがん摘出手術から３か月ほどでスイミングクラブに復帰した。レッスンクラスの仲間が歓迎してくれた。

　そこで発見したのは、体を締め付ける競泳用水着を着ると、どんな女性も胸がほぼ平らになることだった。乳房の再建は必要なかったのではと衝撃を受けた。「それまで自分が花柄水着でレッスンをしていたので、気づかなかったんですね」

　気を取り直し、再建手術を受けたのはその年の１２月だった。胸に入れていた組織拡張器を取り出し、シリコーンの人工乳房に入れ替える。手術前には、形成外科の女性医師が、特殊な定規を用い、体にいくつも目印を付けていく。寝た時と体を起こしている時では乳房の形が変わるので、手術台は途中でリクライニングできるものを使った。

　入院は１泊２日。手術後の痛みは軽く、むしろ傷口をとめたテープのかぶれによるかゆみに悩まされた。治療は一段落し、定期検診とホルモン剤の投与を続けていた。

　ところが２０年６月、「初期の乳がんよりも、重篤な病気に見舞われた」という出来事が起こる。

　急に激しい腹痛に襲われ救急車で運ばれた。土曜の午

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