［医療ルネサンス］希少疾患とわかって＜３＞同じ患者家族で支え合う

投稿日 2025年10月8日 05:00:00 （医療総合）

　９月１３日の昼前、大阪市内の学校の教室に車いすに乗った子どもと、その保護者が集まった。希少疾患「ＭＥＣＰ２重複症候群」の患者家族会に所属する６家族１５人。年１回ほど集まり、近況などを報告しあっている。代表の河越直美さん（４８）は「親同士で病気のつらさ、同じ思いをわかり合え、支えになる」と話す。

　この病気は、ＭＥＣＰ２という神経の発達に関係する遺伝子が生まれつき二つ以上あることで生じる。神経の発達が遅れ、乳児期に歩行が困難になる場合がある。小学校に入る頃から、けいれんを伴うてんかん発作も起きるようになる。ウイルスなどの外敵から身を守る免疫力が低いため、感染症にかかりやすく、重くなりやすい。国内の患者数は約５０人だ。

　河越さんの長男、奏君（１３）は、食べ物をのみ込む力が弱まったため、昨年８月からミキサーで潰した流動食と、胃にチューブをつないで栄養を送る「胃ろう」を併用している。

　大阪市の峯万里奈さん（３７）は、水にとろみを加える粉末をお茶に入れ、長男の匠ちゃん（６）に飲ませた。「介護用品で販売しているもので、むせにくく安心

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