［医療ルネサンス］患者・市民参画＜２＞長期研究　地域住民が協力

投稿日 2025年10月23日 05:00:00 （医療総合）

健診で使う機器について説明する宮川さん。ＮＰＯ法人の事務局長として事業の運営を支えている（９日、滋賀県長浜市で）

　「市民の健康づくり」に役立てるとともに、医学の発展を目指す――。

　健康診断を通して、地域住民が医学研究に協力するというユニークな取り組みがある。滋賀県長浜市と京都大の研究者が２００７年から共同で進めている「長浜コホート」と呼ばれる事業だ。コホート研究とは、同じ集団を長期間追跡し、健康状態の変化などを調べる研究手法を指す。

　健診は３０～７４歳の市民が対象で、５年に１回、無料で受けられる。血液検査や検尿、心電図、眼圧の検査、歯科診察、動脈硬化の程度を評価する検査など多岐にわたり、約４００項目の質問にも答える。生活習慣などを改善することで病気を予防する「１次予防」をさらに進め、遺伝子情報を分析し、個人の体質を調べて役立てる「０次予防」を掲げている。

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