台湾で初のアフリカ豚熱か、台湾名物「滷肉飯」提供取りやめの動きも…感染ルート不明

　【台北＝園田将嗣】台湾で家畜伝染病「アフリカ豚熱（ＡＳＦ）」が疑われる事例が初めて確認され、豚肉を扱う飲食店に影響が出始めている。台湾当局が２２日から５日間、台湾内で豚の移動や食肉処理を禁止したためで、台湾名物で甘く煮詰めた豚肉をご飯にのせる「 滷肉飯（ルーロウファン） 」の提供を控える動きなどが出ている。

　農業部（農業省）は２２日、中部・台中市の養豚場で死んだ豚から採取した検体を遺伝子検査した結果、ＡＳＦの陽性反応が確認されたと発表した。この養豚場では生ゴミが給餌されていたが、感染ルートは分かっていない。

　当局が台湾内で豚の移動や食肉処理を禁止したことで、豚肉を使用する飲食店に影響が及んでいる。経済紙・工商時報（電子版）は２３日、有名店「双月食品社」が同日から滷肉飯や豚肉が入ったスープなどの提供を一時的に取りやめたほか、一部の滷肉飯専門店や 排骨飯（パイグーファン） の弁当店が短期休業を発表したと報じた。

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