【独自】回復期の患者転院を調整、府がセンター新設へ…これまでは病院任せ

　大阪府は、回復期にある新型コロナウイルスの入院患者の転院を調整する「フォローアップセンター」（仮称）を新設する方針を固めた。現状では病院同士にやりとりを任せているが、調整が難航し、回復した患者が専用病床にとどまる事態が起きていた。こうしたことが病床 逼迫（ひっぱく） の一因になっており、情報を集約しやすい行政が仲介することで転院を円滑にし、病床を有効活用する狙いがある。

　府内では４月中旬～５月下旬、重症患者数が確保した重症病床数を上回る事態に陥った。軽症・中等症病床も逼迫し、回復期の患者を一般病床の「後方支援病床」に転院させる必要があった。

　しかし、調整を病院同士に任せていたため、受け入れ先を探すのに時間がかかったり、空きがあるのに受け入れを断られたりするケースがあった。その結果、専用病床での入院が１か月以上に及ぶケースも出ていたという。

　新設するセンターでは、後方支援病床を持つ病院に空き状況を登録してもらい、一元的に管理する。回復期の患者の転院を希望する病院と、受け入れが可能な病院とのマッチングを担う。

　府は今後、各病院と協議を進める。

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