糖尿病に新呼称案「ダイアベティス」…「分かりにくい」声も　

　糖尿病への誤解や偏見を解消しようと、日本糖尿病協会などは２２日にも、糖尿病の英訳を基にした「ダイアベティス」（ｄｉａｂｅｔｅｓ）という呼称を用いる案を公表する。「尿」の字を含む病名に抵抗感を示す患者らの意見を踏まえた対応だが、専門家や一部の患者からは「分かりにくく、普及は難しいのではないか」との声も出ている。

　糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気で、悪化すると血管が傷つき、心臓病や失明、腎不全などにつながる恐れがある。国内の患者と予備軍は、それぞれ１０００万人と推定される。

　糖尿病という病名は１９０７年、日本内科学会が定めた。当時は、尿に糖が出る病気と考えられていたが、今は患者の尿に糖が混じるとは限らないことが分かっている。尿の字が不潔なイメージを与えるなどの理由で、患者から病名変更を求める要望が出ていた。

　こうした背景から、医師や患者らで作る同協会は日本糖尿病学会と合同で、差別や偏見をなくす活動の一環として、病名の見直しに向けた議論を進めてきた。

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