研究４０年　認知症薬実る　レカネマブ承認　エーザイＣＥＯ「大きな一歩」　

　アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の国内での製造販売が２５日、厚生労働省に正式承認された。４０年の研究開発を結実させたエーザイの内藤晴夫・最高経営責任者（ＣＥＯ）（７５）ら関係者は「道半ばだが、認知症克服に向けた大きな一歩だ」と感慨を口にした。

レカネマブの正式承認を受けて取材に応じる内藤ＣＥＯ（２５日、東京都文京区のエーザイ本社で）

　エーザイがアルツハイマー病の薬の研究を始めたのは１９８３年。認知症は病気という社会の理解が不十分だった当時、薬を開発する企業はほとんどなかった。

　当時、研究開発担当の部長だった内藤ＣＥＯは、研究所に住み込みで現場を指揮。研究チームにいた元社員で、同志社大客員教授の杉本八郎さん（８０）は「休日返上で研究に打ち込んだ」と話す。杉本さんらによる最初の成果が、９７年に米国で発売された認知症薬「アリセプト」だった。

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