［医療ルネサンス］夜間頻尿＜４＞治療薬　対象は男性のみ

　夜間頻尿に悩む甲府市の男性（８５）は２０２１年６月、新しく処方された薬を使うと、症状が軽減した。日本では１９年に発売された夜間頻尿の治療薬「デスモプレシン」だ。

内山さん（右）の診察を受ける夜間頻尿の男性（４月１日、山梨県甲斐市で）

　うちやま泌尿器・腎クリニック（山梨県甲斐市）の院長、内山秀行さん（６８）は「夜間頻尿にはこれまで、水分や塩分の過剰摂取などを控える生活指導と、夕方の散歩などを勧める行動療法しかなかった。新しい薬の登場は大きな武器になった」と語る。

　夜間頻尿の原因は多様で、前立腺肥大症には「α１遮断薬」などが有効とされている。 膀胱（ぼうこう） が過敏になる過活動膀胱なら「β３作動薬」などが使われる。しかし、これらの薬が効かない場合も多い。

　日本排尿機能学会による夜間頻尿の診療指針では、水分や塩分のほか、カフェインやアルコー

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