パラリンピック選手にも多い「網膜色素変性症」　どんな病気？…陸上、競泳、ゴールボールで活躍

　パラリンピックには、開会式の旗手を務めた陸上の石山大輝さんや、競泳の男子400メートル自由形で銅メダルの富田宇宙さんなど、暗い場所でものが見えづらい「網膜色素変性症」の選手が多く出場しています。この病気について千葉大学病院眼科講師の三浦玄さんに聞きました。（聞き手・道丸摩耶）

　 ――網膜色素変性症とはどういう病気ですか。

　網膜の細胞に異常をきたす進行性の難病です。網膜は目の奥にあり、光を感じる働きをしています。そこに異常が起きるため、夜道や暗い部屋、トンネルなどの暗所でものが見えづらくなる「 夜盲(やもう) 」、視野が狭まる「視野 狭窄(きょうさく) 」、視力低下、光をまぶしく感じる「 羞明(しゅうめい) 」などの症状が出ます。

　成人の視覚障害の中では、緑内障に次いで２番目に患者が多く、４０００～８０００人に１人の割合でいます。この病気で医療費の助成を受けている人は約２万３０００人です。難病の指定を受けていない人もいると考えられますので、実際にはもっと多くの患者がいるとみられます。

　 ――原因は何ですか。

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