［医療ルネサンス］アルツハイマー病新薬＜４＞近隣医療機関と連携　重要

　アルツハイマー病の新薬・レカネマブの治療を受ける患者は開始から半年間、専門医や検査などの体制が整う医療機関に通う。受け入れ患者数に限りがあることや遠方への通院の負担なども課題となっており、身近な医療機関につなぐ仕組みを確立することが重要だ。

　東京都内の女性（６９）は政府関係機関の通訳などとして活動していたが、３、４年前から同じことを何度も尋ねたり、捜し物をしたりすることが増えた。アルツハイマー病による軽度認知障害（ＭＣＩ）と診断され、今年３月から都健康長寿医療センターでレカネマブの治療を受ける。２週に１度の通院は車で送迎する夫（７５）にも半日仕事だ。

　国の指針で、レカネマブを初回から使えるのは▽認知症診療の経験が１０年以上の専門医が複数在籍▽磁気共鳴画像装置（ＭＲＩ）の検査が院内で可能――などの条件を満たす医療機関と規定されている。

　この薬は、脳の浮腫や微小出血などの副作用も懸念される。重い副作用は治療初期にみられることが多く、患者は同じ医療機関に半年間通う。その後は、専門医が１人の診療所などでも治療を継続できる。同セ

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