内密出産　海外制度研究へ…少子化相　ドイツの事例　想定

　三原少子化相は１日の閣議後記者会見で、東京都墨田区の賛育会病院で受け入れが始まった「内密出産」について、先行する海外の法制度を今年度に研究する考えを明らかにした。

　病院関係者にのみ身元を明かして子どもを産む内密出産は、子どもの「出自を知る権利」をどう保障するかなどの課題が指摘されている。三原氏は会見で「慎重に議論していくべきだ」とした一方、「今年度に海外の法制度に係る研究の実施を予定している」と述べた。こども家庭庁によると、ドイツの事例などを想定しているという。

　国は２０２２年９月、母親の身元情報について「医療機関が永年で保存することが望ましい」などと定めた指針を策定した。だが、同病院の賀藤均院長は３月３１日の記者会見で、公的機関による情報管理を要望。すでに内密出産を受け入れている熊本市の慈恵病院などが設置した有識者検討会も３月、情報の保存や管理方法について法制化を求める報告書をまとめた。

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