［達人の養生訓］最適な睡眠時間で健康に

　医療の各分野で実績のある６０～８０歳代の「シニア・エキスパート・ドクター」が、シニア層向けに医療情報や自らの健康法を語る「達人の養生訓」。今月は悩んでいる人も多い「睡眠」がテーマです。

　夜によく眠れないことで生じる問題は、寝床でもんもんとするつらさだけではありません。まず、疲れや日中の眠気により、事故やケガのリスクが高まります。さらに、睡眠不足などが慢性化すると、様々な生活習慣病を発症しやすくなることがわかっています。肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症、心臓病や脳血管障害をはじめ、認知症や、うつ病などの精神の不調も睡眠と深い関係があります。

　年齢を重ねるにつれ、必要な睡眠時間は短くなります。成人は６～８時間とされますが、６５歳以上になると、６時間が一つの目安です。個人差はあるものの、長時間は眠れなくなるとも言えます

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