大腸がん手術の後、食物繊維豊富な海藻を多く食べると、便が出なくなった…どうして？

　大腸がんが見つかっても粘膜にとどまる早期なら、内視鏡を使って取り除くことができます。しかし、少し進んでいると大腸を切除する手術が必要になり、その後に切除してつないだ部位が狭くなってしまうことがあります。大腸がんが見つかってショックを受けた男性が、手術後に食生活を改め、食物繊維が豊富な海藻などをたくさん食べたところ、便が出なくなってしまいました。そんな事例を紹介します。

　７５歳のＦさんは毎年、市の健康診断を受けてきましたが、節目の年齢になったことで、これまでは受けなかった大腸がんの便潜血反応検査を受けてみました。すると陽性の通知が届いたので、私のクリニックを受診されました。内視鏡検査を行うと、Ｓ状結腸に２０ミリのポリープが見つかりました。やや大きかったので、総合病院の消化器外科を紹介。そこで内視鏡でポリープを切除しました。

　検査の結果について話を聞きに行った帰りに、クリニックに立ち寄られました。組織を調べると、早期の大腸がんだったのですが、粘膜の下の層にまで進んでいて、追加で大腸を切除する手術が必要だと言われて、「どうすればいいのか」という相談でした。

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