ウクライナ傷病者搬送　鉄路が支え…極秘列車　治療設備も

投稿日 2022年5月13日 15:00:00 （医療総合）

　ロシア軍による侵攻が続くウクライナの西部リビウには、東部から避難民が到着するだけでなく、傷病者も運ばれてくる。搬送に使われているのは、臨時に運行されている医療用の避難列車だ。医療機関までもが攻撃され、行き場を失った人々を救っている。（リビウで、上地洋実）

臨時で運行されている避難列車から降ろされる負傷した女性＝関口寛人撮影

　リビウの鉄道施設に今月８日、１１台の救急車が並んだ。列車が到着すると救急隊員らが車内に入り、戦闘に巻き込まれてけがをした約２０人をストレッチャーなどに乗せて運び出した。

　ワレンチーナ・ヘリャックさん（８３）は救急車が足りず、マットレスが敷かれた大型バンの中に担ぎ込まれた。その横で、娘のオルハ・スボーティナさん（５２）が母の顔を心配そうにのぞき見た。

　２人は東部リマンの出身。４月下旬、爆撃音がして地下室に逃げ込もうとした

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