クルド人男性の入管暴行訴訟、一部「違法」で国に２２万円賠償命令…東京地裁

投稿日 2023年4月20日 17:21:00 （医療総合）

　東日本入国管理センター（茨城県牛久市）で職員から暴行を受けたとして、トルコ国籍のクルド人男性（４４）が国に約１１００万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁（篠田賢治裁判長）は２０日、一部の行為を違法と認め、国に２２万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

東京地方裁判所

　判決などによると、男性は２００７年に来日。その後難民申請したが認められなかった。１９年１月、収容先の同センターで鎮静剤を頼んだのにもらえなかったとして、大声を出したり手足をばたつかせたりして抵抗した際、職員に押さえつけられるなどした。

　判決は、職員が男性の両頬を左手でつかんだ上で右手の指で顎付近を強く押し込んだ行為や、後ろ手に手錠をされた男性の両腕を１分以上持ち上げた行為などについて、「合理性や相当性を欠く」と判断。一方、一連の暴行によって精神疾患を発症したとする原告側の主張は認めなかった。

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