京アニ公判　責任能力巡り対立…「妄想の影響」争う

投稿日 2023年11月7日 05:00:00 （医療総合）

　３６人が犠牲になった２０１９年７月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告（４５）の裁判員裁判の第１６回公判が６日、京都地裁であった。検察側は青葉被告の刑事責任能力に絞った「中間論告」で、被告には完全責任能力があったと改めて指摘。弁護側は「中間弁論」で「妄想の影響があり、犯行を思いとどまる力はなかった」とし、双方の主張は対立した。

　被告はこれまでの公判で、京アニに応募した小説が落選し、京アニが自身の作品を盗用したことで恨みを抱くようになったと説明。落選や盗用は「闇の人物」の指示によるものだと述べ、被告が供述する「妄想」の影響が争点となった。

　検察側は中間論告で、起訴前に被告を精神鑑定した大阪赤十字病院の和田央医師が証人尋問で「被告は性格の偏りによるパーソナリティー障害で、事件時の行動に妄想の影響はほとんどない」と述べた点に着目。「落選したことで怒り、京アニが盗用したとの妄想を持った。動機は他者を攻撃しやすい被告の性格と、現実の出来事から十分に理解できる」と指摘した。

　さらに、青葉被告が被告

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