［知りたい！介護保険］＜２＞２０２５年に「団塊の世代」が７５歳以上に　費用の自己負担「２割」の対象範囲どうなる？

　高齢化で、介護を必要とする人が増える中、サービスにかかる費用をどう賄っていくのかが、課題になっています。

　来年には、５９０万人の「団塊の世代」が７５歳以上の後期高齢者となり、サービスのニーズはさらに膨らむ見通しです。年齢が上がるほど、介護が必要な状態になりやすくなるからです。

　厚生労働省によると、２０２２年３月末時点で、市区町村から介護が必要だと認定された「要介護認定者」は、６５歳以上の高齢者全体では、およそ５人に１人ですが、７５歳以上になると、３人に１人ほどになります。

　一方、税金や保険料を負担する現役世代は減り続けています。今後もサービスを安定して提供していくには、制度の見直しが欠かせません。

　今年度は、３年に１度の改正があり、一定以上の所得のある高齢者の保険料が引き上げられました。対象は、年間の合計所得が４２０万円以上の人（１４５万人）です。

　６５歳以上の保険料は、各市区町村が基準額を定め、所得が多い人ほど高くしています。厚労省が示す標準の設定は従来、所得の区分が９段階でしたが、今年度から、その上に新たに４段階を設けま

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