社会保障　なぜ必要？…「公的年金」が「仕送り」と言われる理由

　 Ｑ 　社会保障とは何ですか。

　 Ａ 　「みんなが安心して暮らせるように、社会全体で支え合う仕組み」です。例えば、病気やけがで病院に行ったり、薬局で薬を受け取ったりする時、窓口で代金を支払いますよね。それは実際にかかる費用の１～３割です。自己負担が一部で済むのは、社会保障の制度の一つ、「公的医療保険」があるからです。残りの費用は、私たちや会社が納める保険料、税金などで賄われているのです。

　人生が長い川だとすれば、社会保障は、安全に渡れるように架けられた「橋」のようなものです。

　 Ｑ 　どんな「橋」がありますか。

　 Ａ 　「公的年金」が代表格です。退職後、何歳まで生きるか分かりません。長生きはうれしいですが、生活費の不安という面ではリスクでもあります。公的年金は、亡くなるまでもらえますが、それは自らが納めてきた保険料ではありません。現役世代が納めた保険料から配る仕組みのため、「現役世代から高齢世代への仕送り」と言われます。

　また、高齢期に介護が必要になった場合、老人ホームに入居したり、ヘルパーに自宅

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