［医療ルネサンス］不整脈＜４＞機器作動時の不安　緩和も

投稿日 2024年5月10日 05:00:00 （医療総合）

除細動器を入れた後の経過について語り合う高橋さん（右）と看護師の前田さん

　「命を守る機械。頭ではわかっていますが、いつ衝撃が発動するか不安で、取り出したいと思った日もありました」。山梨県在住の高橋正顕さん（６２）は、胸に「植え込み型除細動器（ＩＣＤ）」を入れてからの５年間をこう振り返る。

　２０１９年１月に失神し救急搬送された時に、全身や肺に血液を送り出す心室の拍動が極端に速くなる「心室頻拍」と診断された。不整脈の中でも突然死につながる危険が高いタイプだ。翌月、発作を検知したら自動的に電気ショックを与えて心拍を正常に戻すＩＣＤを入れる手術を受けた。

　その８か月後、就寝中に突然、背中から思い切り蹴飛ばされたような衝撃が走った。心拍の異常を検知したＩＣＤが作動したのだ。心拍が正常化するまで、電気ショックは数回続いた。衝撃に驚き、救急搬送された病院で「機械を止めて」と訴えた。簡単に取り外せるわけもなく、対応した医師も困惑して

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