内気で不登校になった高１女子　「学校は大事な場所だから」と再び登校を続けるようになった思いとそれを支えたのは

　「学校に行かない」という選択をする子どもが以前より増えてきていると言われます。今回は、そのような、高校生になって不登校になった子どものケースを紹介します。

　茜さん（仮名）は高校１年の女子です。元々、内気でおとなしい性格でした。中学校までは問題なく登校していましたが、高校入学後、ゴールデンウィークを過ぎた頃から、朝、登校前におなかが痛くなるようになりました。痛みがひどい時は自宅で休んで様子を見ていましたが、なかなか治りません。近所の内科を受診しましたが、特に異常はないと言われました。症状はその後も続き、６月からは痛みのせいで全く登校できなくなり、ご両親とともに私の勤務する病院を受診されたのです。

　おなかの痛みについて詳しく聞いてみると、朝、登校しようとすると強くなりますが、学校を休んでいると昼頃には和らいできます。夜には改善するので、翌日の登校の準備をするけれど、翌朝になると再び痛くなる――ということを繰り返しているとのことでした。念のため、おなかを診察し、血液検査や腹部Ｘ線検査も行いましたが、異常はありません。

　体の不調があるけれども、検査をしてもそれに見合う身体的な異常がないことを「身体化」といいます。言

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