古い薬やめ　後発薬増産…厚労省９月から運用　安定供給へ手続き簡略化

投稿日 2024年6月15日 15:00:00 （医療総合）

　ジェネリック医薬品（後発薬）の安定供給に向け、厚生労働省は、後発薬の生産中止の手続きを簡略化することを決めた。製薬企業が自社の判断だけで製造を中止できないことが柔軟な増産を妨げ、薬不足を招く一因になっている。厚労省は、手続きを簡単にすることで、生産体制の効率化を後押ししたい考えで、９月から運用を始める。

　後発薬の製造企業の生産スケジュールは過密で、感染症の流行などで医療現場から増産要請があっても、対応が難しい。このため、効果の高い別の薬に置き換わりが進んだ何十年も前に開発された薬や、ニーズが少ない品目の生産をやめることで、必要とされている薬の生産量を上げたいという要望が出ている。

　生産をやめるには、製薬企業が厚労省に中止を申請する。あわせて、その薬に関係する学会に医療現場への悪影響がないか意見を求め、了承を得る必要がある。これまで、学会への手続きは３回に分けて行っていたが、今後は１回で済む仕組みを新設する。

　一方、製造中止により患者が困ることがないよう、中止する企業が、他の企業に代替薬増産を依頼して了承を得る手順は残す

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