［医療ルネサンス］ＡＥＤ解禁２０年＜３＞授業で救命学び恩師救う

投稿日 2024年7月26日 05:00:00 （医療総合）

体育館で倒れた恩師をＡＥＤで救った福沢さん（５日、群馬県桐生市の小学校で）

　「ＡＥＤが必要だ！」

　群馬県桐生市の小学校体育館で今年２月、剣道クラブの稽古に参加していた当時中学２年の福沢 一后（いちご） さん（１４）は、すぐにそう判断した。指導者の高齢男性が突然、白目をむいてひっくり返るように倒れ、呼びかけにも反応はなく呼吸は止まっていた。

　その場には大人を含め約１０人がいたが、真っ先に動いたのが福沢さんだった。体育館のげた箱にあった「１階ピロティに設置」との案内を頼りに校舎に向かい、ＡＥＤ（自動体外式除細動器）を持って息を切らしながら駆け戻った。

　男性は、剣道の防具を外され、大人たちが胸骨圧迫を行っていた。福沢さんがＡＥＤの電極パッドを手際よく体に貼り付けると、「電気ショックが必要」との音声が流れた。胸骨圧迫を挟みながら、３回の電気ショ

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