がん治療薬の決め方　遺伝子変異を調べる「コンパニオン診断薬」「がん遺伝子パネル検査」とは？

　 Ｑ 　たくさんのがん治療薬の中から、お医者さんは使う薬をどう決めているの？

　 ヨミドック 　がん細胞にどんな遺伝子の変異が起きているかを調べる検査が決め手になります。薬のターゲットになる遺伝子変異があれば、そこを狙いうちする「分子標的薬」がよく効きます。

　 Ｑ 　祖父の肺がんが再発したの。どんな検査をする？

　 ヨ 　がん細胞の一部を採取し、遺伝子変異やたんぱく質の変化を確認するのが一般的です。以前に摘出したがんや、血液を調べる場合もあります。その後、治療薬と同様に公的医療保険が使える「コンパニオン診断薬」で検査します。コンパニオンは「伴う」という意味で、複数の薬の効果を一度に判別できる診断薬もあります。

　 Ｑ 　そうなんだ。

　 ヨ 　数十から数百の遺伝子の変異を一度にまとめて調べる「がん遺伝子パネル検査」もあります。抗がん剤などによる標準的な治療を終えた患者らが対象で、２０１９年から保険適用されています。指導料を含めた検査費用は５６万円で、自己負担はその１～３割です。ただし、保険適用されるのは１回だけです。

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