バイク事故で重度のまひ、自立目指すなかでひらめき特許取得…「心のなかでガッツポーズ」

　交通事故から奇跡的に一命を取り留めた男性が、事故による障害を乗り越え、瓶や調味料ボトルのキャップ「ＴｏｐＣａｐＳ（トップキャプス）」を考案し、４月に特許を取得した。 四肢（しし） まひで電動車いす生活を送る、長野市の堀内宗喜さん（４５）は「毎日を全力で生きたことで、思い描いた未来を実現できた」とほほ笑む。（藤井健輔）

「ＴｏｐＣａｐＳ」の特許を取得し、「思わず心の中でガッツポーズした」と話す堀内さん（長野市で）

　堀内さんは同市で生まれ育ち、高校卒業後に上京。都内の建築系専門学校に通ったのち、施工図の設計事務所などを経てバイク便の配達員に就いた。

　そのわずか２週間後だった。２００２年２月、バイクで配達中、交差点で自動車に激突した。堀内さんは車の後部座席の窓ガラスにたたきつけられ、心肺停止で病院へ搬送された。

　集中治療室に約１か月間入院し命こそ助かったが、首のけがで、頭、顔、右手の一部以外が動かなくなった。「これからどうやって生きていこう」。悩みながらも、ベッドの背もたれを起こすリハビリから始め、できることを増やした。

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