子どもの入院に付き添う家族のつらさとその理由…食事はコンビニ弁当、熟睡できない睡眠環境

　小児科の病院で働いていると、朝や夕方の時間に、入院している子どものそばにいるご家族とよく話をします。入院が長くなると、家族の方もとても疲れてしまっていることが分かります。

　診察のとき、子どもだけでなく、それを見守るご家族のことも心配になります。今回は、入院中の子どもに付き添っているご家族がどんな困りごとを抱えているのか、特に「食事」の問題について考えてみたいと思います。

　日本の医療現場において、子どもの入院患者の付き添いは、多くの家族にとって過酷な日常と言えます。厚生労働省の患者調査（２０２３年）では、入院する子ども（１４歳以下）の数は１日あたり２万３０００人とされています［１］。このうち１万９０００人が、付き添いが必要なケースが多い１０歳未満です。

　ＮＰＯ法人キープ・ママ・スマイリングが実施した「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査２０２２」（有効回答数３６４３件）によると、付き添いしている保護者の８～９割が、食事介助、排せつケア、清潔ケア、服薬、見守り、寝かしつけ、遊び、精神的支援など多岐にわたる世話やケアを担っており、世話やケアに費やした１日あ

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