「あなたも例外じゃない」 熱中症に「最大級の警戒」…メントール、冷感スプレーは効く？　注意が必要なグッズとは

　まだ６月だというのに、全国各地で最高気温が３５度以上の猛暑日となり、熱中症の危険が高まっています。杏林大学教授（救急医学）の山口芳裕さんに、熱中症対策で気をつけることについて聞きました。（聞き手・道丸摩耶）

――熱中症とはどのような状態のことをいうのでしょうか。

　人は、体温を平熱に保つために汗をかいて調整していますが、体内の水分や塩分が減少したり血液の流れが滞ったりして体温が上昇すると、重要な臓器が高温にさらされます。これにより発症する障害の総称が熱中症です。高温の環境に長時間いるとき、あるいは長時間いた後の体調不良は、すべて熱中症の可能性があります。

――温暖化により熱中症は増えていますか。

　増えています。総務省消防庁によると、全国で熱中症により救急搬送された人は２０１０年以降に大きく増加しています。２０～２１年は新型コロナの影響で減りましたが、２２年以降は再び上昇傾向に転じ、２３年５～９月は９万１４６７人、２４年５～９月は全国で９万７５７８人が熱中症で救急搬送され、０８年の統計開始以降最多となりました。このうち、入院が３週間以上となる重症者は

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