再生医療　学会が検証型推奨…効果不明な自由診療対策

　科学的根拠が乏しいにもかかわらず「がん予防」や「抗加齢」などの効果をうたう再生医療が広がっている問題で、日本再生医療学会は、自由診療で有効性が検証できる再生医療を「検証型診療」と定め、推奨する方針を決めた。

　再生医療は人の細胞を加工して人体に投与し、失われた組織や臓器の機能を回復させる。ただ利用者が全額自己負担で受ける自由診療で行うものの中には有効性の審査がなく、効果が不明な再生医療が横行している。国際幹細胞学会は今年２月、厚生労働省に監督の強化を求める声明を発表し、日本への批判も高まっていた。

　これに対し日本再生医療学会は、自由診療の中で、医療機関が治療成績などを登録することで有効性と安全性を検証できる検証型診療と、その他の「無検証診療」を明確に区別する方針を決めた。

　無検証診療は、▽専門外の医師が治療している▽誇大な効果など誤解を招く情報を出している――なども該当するとした。今後、学会が検証型診療に該当する具体的な治療法や実施する医療機関などを認定し、公開する制度の創設も検討する。

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