「光免疫療法」画像見ながら…関西医科大　腫瘍に確実照射狙う

　がん細胞にくっつく抗体を含んだ薬剤を投与した患者にレーザーを当て、がん細胞を破壊する「光免疫療法」について、関西医科大などは１５日、腫瘍の位置をリアルタイムで確認しながら照射する新たな臨床研究を始めたと発表した。レーザーを腫瘍に正確に照射し、治療効果を高める狙いがあるという。

　光免疫療法では、レーザーを当てた場所のがん細胞をピンポイントで破壊する。これまでは事前の画像診断で腫瘍の場所を推定していたため、照射から外れた腫瘍の周辺からがんが再発することがあり、課題となっていた。

　臨床研究では、島津製作所（京都市）が開発した腫瘍の位置を精度よく把握できる専用装置を使用する。体内に残る薬剤の量や分布を照射中に画像やグラフで確認しながら、薬剤が適切に腫瘍に集まっているか、レーザーと反応しているかどうかをみていく。

　同意が取れた患者５人に実施予定で、装置の性能や治療効果などを検証する。

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