北朝鮮から中国へ、積み荷のない貨物列車が到着…コロナで中断中の中朝陸路貿易再開へ

　【北京＝川瀬大介、ソウル＝溝田拓士】複数の中朝関係筋によると、中国遼寧省丹東市に１６日、対岸の北朝鮮から貨物列車が到着した。新型コロナウイルス対策で２０２０年秋から中断する、中朝の陸路貿易再開に向けた動きとみられる。

中国と北朝鮮の陸路貿易で使われる「中朝友誼橋」（２０２１年７月）

　貨物列車は１６日午前、「中朝 友誼（ゆうぎ） 橋」を通り、積み荷のない状態で中国に着いた。１７日にも医薬品や生活必需品を積んで北朝鮮に戻るという。橋近くのホテルは、橋が見える部屋の予約を１５日から中止している。

　中朝が陸路貿易再開で動きを見せたのは、北朝鮮側の意向が大きいようだ。

　北朝鮮は、２月に 金正恩（キムジョンウン） 朝鮮労働党総書記の父・ 金正日（キムジョンイル） 総書記の生誕８０年、４月に祖父・ 金日成（キムイルソン） 主席の生誕１１０年という節目を迎える。重要行事を前に貿易を再開し、物資を確保する思惑のようだ。正恩政権はミサイル実験を続けるが、長期化する経済制裁で住民の生活は困窮しているとも指摘される。

　中国は北京冬季五輪を控え、新型コロナの

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