初診料３０円引き上げ、医療従事者の賃上げ原資に…再診料や入院基本料もアップ

　医療サービスの対価である診療報酬について、厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会（中医協）は１４日、２０２４年度の改定内容を決定した。医療機関の初診料を３０円、再診料を２０円それぞれ上げるほか、入院基本料も引き上げる。増額分は看護師や薬剤師など医療従事者の賃上げの原資にして人材確保につなげる。新しい診療報酬は６月から適用される。

　患者の受診時にかかる初診料は２９１０円となり、現行と比べ３０円引き上げられる。初診患者が少ない一部の医療機関では、さらに上乗せされて、最大で７３０円高くなる場合があり、自己負担３割の人では２１９円増える。引き上げは、消費増税に伴う措置を除くと、０６年度以来となる。再診料は７５０円と２０円高くなる。

　入院基本料は、病棟の種類などによって異なるが、１日あたり５０～１０４０円引き上げられる。物価高騰を受け、入院時の食費も１食あたり３０円上がる。増額分を原資に２４年度に２・５％、２５年度には２・０％の医療従事者の賃上げを実施することを目指している。

　増加する高齢者の救急患者に対応するため、「地域包括医療病棟」という新しい病棟の種類を設ける。地域の中小病院を中心に設け、看護師などを手厚く配置し、治療からリハビ

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