［医療ルネサンス］片頭痛の新治療＜２＞副作用覚悟　新薬試し改善

投稿日 2024年12月4日 05:00:00 （医療総合）

急性期治療薬レイボーを会社員女性はポーチに入れて持ち歩く。「お守りみたいな存在です」（宮城県内で）

　左目の奥がジワン、ジワンと痛み始めるのが、頭痛のサインだ。そのたびに、宮城県内に住む会社員女性（４４）は「来るぞ」と、身構えていた。

　頭痛との付き合いは、中学生の頃から。お風呂で温めたり、市販の痛み止めを飲んだりと自己流で対処していた。ところが３０歳代前半、急に頭痛の回数が増えた。脳神経外科クリニックを受診し、初めて「片頭痛」と告げられた。

　片頭痛は、頭の片側、または両側がズキズキと痛む発作が繰り返される。国内の有病率は８・４％で３０、４０歳代女性では２０％前後に上るとの推計がある。

　薬は痛いときに飲む「急性期治療薬」と、発作の頻度を抑える「予防薬」に分かれる。会社員女性が最初に処方されたのは、急性期治療薬のトリプタン製剤だった。

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