ワンタイムパス、顔認証…視覚障害　デジタルの壁

相談窓口設置　自治体で差

東京都の講習会でスマホの使い方を学ぶ視覚障害者（左から２人目）ら（昨年１２月２４日、東京都荒川区で）＝和田康司撮影

　スマートフォンやタブレット端末の普及が進む中、視覚障害者が情報機器を使いこなせず、社会生活に格差が生じる「デジタルディバイド」が深刻化している。国や自治体はスマホ講座や相談窓口を開設して解消を図るが、視覚障害者の約７割が「デジタル機器の操作は困難」と感じるなど、日常生活に支障も出ている。専門家からは改善に向けた対策強化を求める声が上がる。（野口恵里花）

　「講座を受けて世界が変わった」。昨年１２月、東京都が主催する視覚障害者向けのスマホ講座に参加した荒川区の 鍼灸（しんきゅう） 師の男性（７０）は、こう喜んだ。

講習会で、アプリを使って講師とメッセージのやりとりをする参加者（昨年１２月２４日、東京都荒川区で）＝和田康司撮影

　講座には男性を含む全盲の４人が参加。講師から助言を受け、スマホの音声機能を使って無料通信アプリ「ＬＩＮＥ」を起動し

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