［大橋マキさん］（上）　「母の手」が原体験、アナウンサーからアロマの道へ　発話が難しい患者に起こった変化とは

　元アナウンサーでアロマセラピストの大橋マキさんは中学生のとき、背骨が変形する「脊柱 側彎(そくわん) 症」と診断されました。その経験が、アロマの道に進むきっかけになったそうです。（聞き手・道丸摩耶、撮影・秋元和夫）

――脊柱側彎症と分かったときのことを教えてください。

　中学１年生のとき、林間合宿で薪か何かを拾っている写真を見た母が、私の背中がものすごい盛り上がっていることに気がついたんです。病院でレントゲン撮影をしたら、自分の体とは思えないくらい背骨が曲がっていました。当時は成長期で背が伸びている時期だったこともあり、母も私も曲がっていることに気づかなかったんです。母が驚いて言葉を失っていたのを覚えています。

――どういう治療を受けましたか。

　骨に沿って鉄の棒を入れる外科手術か、背中を切るのがどうしても嫌であれば、根気強くコルセットを装着するしかないという診断でした。今思えば、中等度以上の症状だったのかもしれません。ただ、コルセットの治療は痛くてつらいので、続かない患者さんが多いとも説明されました。

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